環境保護団体の側面

ほんの数日前に環境デモがルクセンブルク市内であった。この国の大きさを考えるとそこそこ大きな規模で数千人が参加したと思われる。このデモの参加者はほとんど若者だが冷静に眺めているといくつか気が付く点がある。交通渋滞を発生させてまで行いたかった彼らの主張は地球温暖化に関する問題提起であり、もう20年以上聞かされている実にありふれた話題で食傷気味にさせる。しかし妙な違和感を感じた。それは彼らの行動とそのビラを読んでみると自然に見えてくる。

環境保護のためのビラ。しかしよく読んでみると・・・・

道行く人やバスの乗客にビラを配りまくっていたが、書かれていることを読むと違和感満載なのに気づく。
まずこれは明らかに政治的意図が絡むデモで、「緑の党」と表現される環境・人権政治団体や、これを支援する政治家へ投票しようという呼びかけである。ここルクセンブルクではEU議会のための選挙がちょうど今日行われるのだが、まさにこれは特定の政治団体のための選挙支援活動であって、純粋な環境保護活動を啓蒙するようなデモではないという事だ。

たしかに彼らを見ると大半は高校生や大学生を中心とした、安いっぽい正義感に目覚めた迷える10代たちで、彼らの行動は決して選挙活動のみを目的にしたものではないだろう。しかしそれでも少しでも選挙に絡むものと気づくと途端にきな臭さが漂う。要するに環境保護という名目で、アイデンティティーに苦しむ10代の若者を社会貢献という崇高な目的と称して一部の利害関係者が先導しているわけだ。そしてそれは当然環境ビジネスと強く結びついた自称人権派の左巻き政治家どもなのである。この「緑の党」に属する政治団体というのは人権や環境という名目で職を得ようとする連中であり、その最終目的はあくまで金と権力である。

少し余談になるがこの若者たちがこれら「崇高」なデモに参加する理由は時に純粋でないこともある。こういう類の団体や活動には比較的女性が多く参加するので、そういう女の前でカッコつけたりすることが目的で参加する下心を持った男も一定数いる事は付け加えておきたい。これは全世界に共通の現象であり、日本のいくつかの左寄り団体についてもそのトップや上位幹部が、実は金と女にだらしない類の人間であることがすっぱ抜かれている。

話を戻そう。ところで「緑の党」と言うとドイツの政党が有名だが、ドイツの緑の党はある時期に票を多く集めてドイツ議会の主要政党になったことがあるが、その際に非現実的で役立たずな連中であることが露呈した。特にこの政党がその本性を世界中に見せつけたのは日本の津波による福島原発問題の直後である。津波による犠牲者が毎日更新され、同時進行する原発の惨状に日本中が衝撃を受けている最中に、このドイツの緑の党がとった行動はここぞとばかりに福島の惨状を感情的に引用して原発反対の正当性を声高にに叫び、自分の政党の票集めに邁進することであった。そういう事は一段落落ち着いてからすればよいものを、まさにちょうど今、世界中が福島の惨状に同情している最中に緑の党は日本の犠牲者について無視するどころか「ほら見てほしい、だから我々が正しいんだ!」とあからさまな政治利用したのである。一部の保守系ドイツの政治家は原発の危険性を認めるべき事実であるとしながらも、この場違いかつ迅速な扇動活動に「恥知らずと」非難していた。政治に関することが常にきな臭いこととは言わないし、政治家はすべて汚い連中だというつもりはないが、綺麗ごとを言う連中には気をつけろという格言を実証するよい例だと思う。またこういう選挙活動に扇動される人々をナイーブと呼ぶべきか、単なる愚民と呼ぶべきかは難しいところだ。

ちなみに私は一時期、世界に名だたる人権団体で活動したことがある。それも少額ではあるものの報酬も受ける程度は深く関わっていた。だから私を保守的な人間などと非難するのは筋違いだと申し上げる。私は数年その団体で活動したのち退会したが、その理由の一つとして若干の失望があった。それはこの団体に関わる人たちの上層部の人間うち幾らかは明らかに左巻きの人間で、その活動の裏には金と権力への執着があったからだ。もちろん全員がそうではなく、そういう連中はあくまで一部であったし、またそういう連中がいる割合は各団体によって違うので(変な奴はどこにでもいる)、こういう環境保護団体や人権団体などのすべてが悪いものだとは言うつもりはない。むしろこれら団体が正常に機能するなら社会には絶対必要な集団だとも思っている。

ビラ散らばりまくり

何を言うかではなく、何を実際に行っているかが人間を評価する際の一番の判断材料であることは、古今東西に関わらずだれもが同意する格言であろう。環境保護を声高に叫ぶ者たちが実際に残していったものは町中に散らばったビラの残骸であるのだが、これが彼らの実態を雄弁に語っていはいないだろうか?

1件のフィードバック

  1. グレタさんのこともあり、ヨーロッパの環境団体の実態を知ることができるまさにタイムリーな内容をありがとうございます。
    町中に捨てられたビラが環境破壊になるかどうかもわからない子供たちにとって、環境保全デモは学校をサボるには格好の言い訳ですね。

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