猛暑のルクセンブルク

暑い。天気予報では35度と言っていた。しかし日本ではこの程度では暑くないと考えるかもしれない。しかしいったん夏日が続くと非常に暑く感じるのがここルクセンブルクも含めた中央から北にかけてのヨーロッパである。その理由は意外なところにある。これらの地域は緯度が北海道と同程度かそれ以上北にあるので、夏以外は間違いなく日本より涼しい地域である。むしろ寒いといった表現のほうが正しい。なので普段は暖房のお世話になることが多いのだが、すると冷房を使う機会がほとんどないので冷房施設を備えた家というのはほとんどないのだ。一般家庭だけでなく客相手の店舗も無かったりすることが多い。さすがにある程度大きなレストランやスーパーなどはお客や生鮮食品の事を考え空調はあったりするがそれでも100%ではない。特に事務職系のオフィスなどにはないことも多く、この時期になると「暑い、暑い」と文句が聞こえてくる。そして皆が一斉に扇風機やサーキュレーターといったものを欲しがるのでAmazonのような誰もが使うオンラインショップでの人気商品は一瞬で売り切れてしまう現象がみられる。私も去年送風機をAmazonで買ったが、知り合いに勧めてその人が買おうとしたらすでに売り切れ状態になっていた。そのほかの対策としてはシャッターを閉めて風を外部から通さない事である。たとえ窓部屋が日陰になっていても、である。というのはこっちはコンクリートや石造りの分厚い建物が多いので、建築物そのものがまだ熱くなっていない場合、窓とシャッターを締め切って熱を外部から遮断したほうが涼しいことが多い。そうはいってもこれは建物自体がまだ温まっていなければの話であり、夏日が数日続くとさすがに建物自体が温まってしまうのでこの方法はあまり意味がない。

それはともかく「猛暑」なんて表現してはいるが実際の今日の気温はどうか?

実はこの様な感じで日本の都心部の42度とかになる夏を経験している日本人にとってはさほど暑くないと思うかもしれない。しかし体感としては全く別物である。日本だと暑いときは喫茶店に逃げ込んだりショッピング用の複合施設などに入れば一時しのぎができるが、こっちではそういう機会があまりない。前述のように冷房をそもそも導入していなかったりもする。また、たとえ冷房があっても少ない夏日を楽しもうと、意図的に冷房は使わず客に苦行を押し付ける店も珍しくない。客側もまたそれにある程度慣れていたりするので、この暑さを不快にしか思えない人たちにとってはストレスになるだけだ。するとせいぜい30度前後の気温でも体感温度としては結構暑い。特に冷房の無い部屋で体を落ち着かせるという事が全くできない状態が数日もしくは数週間続くので大変だ。メリハリがなく茹でられるカエルの様な感じで、熱湯ではないものの、そこそこのぬるま湯に24時間強制的に浸からさられている感じと言ったら想像しやすいだろうか。また時々であるが35度を超えることもあり、今のところ近いうちに38度になるとの予報もある。こうなると小学校なども休校したりするレベルで、高齢者は熱中症にかかる人もいるであろう。普段から暑さに慣れる必要が無いのでそういう事態になるとどう対応したらいいかわからず、体調を崩す人も多いのがこの地域の夏の風物詩である。

こんな感じで私もここ数日はこの暑さを原因とした強烈な片頭痛に悩まされたりはするが、なんだかんだとは言いつつも緯度の高い地域なので、この不快で暑い状態は長くは続かないということは救いである。喉元過ぎれば熱さを忘れるというが、全くその通りで、この短すぎる夏を過ぎればすぐにやってくる寒すぎる秋に不平を言いながら夏を恋しく思っているのだろう。

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