コロナで必要以上に状況が悪化するルクセンブルク

中国ウイルス、もといコロナウイルスの猛威が世界中を覆っているが日本では主に経済面での問題が注目がされている。ではルクセンブルクではどうであろうか?

ルクセンブルクは人口が少ないために少しの患者が増えるだけで人口比率での感染者率や死亡率が劇的に多くなりやすい。お隣のドイツと比べても人口は10倍ではなく100倍!の差があるので、たった十人の患者が出るだけで大騒ぎである。とは言え実感としてはコロナウイルスに関してして言うと、多くの人がそれほど危険な状況に面していると感じていないのが実際のところ。衛生状況は良好だし社会全体はドイツほど几帳面ではないにしろ、文化的には結構ドイツ的な部分があり真面目である。ルクセンブルク政府も財政面で余裕があるので緊急事態への対処は割と早く保証などもそこそこ手厚い。ちなみにかなりの早い段階から市民へのマスクの無料支給を行っており、2020年の4月下旬には一人5枚ずつが緊急支給され(ポストに入っていた)、さらになんと5月には一人50枚を無償支給している。お隣さんがもらったというので見せてもらったがカップルなのに何故か150枚もらえたとの事。

このような感じで政府自体は割と迅速に動いていた。また市内の病院の近くの空き地にコロナウイルス専用の簡易な軍事病室も設置して患者溢れにも対応する姿勢も出した。なかなかの迅速ぶりである。

一方このようなコロナウイルスそのものへの対処とは別にこの国特有の問題も出てきているように見えた。とくに顕著なのはミドルアッパークラスかつ独身者の20代と30代の若者たちの目に余る行動である。6月以降にコロナ流行の雰囲気が落ち着いたように見えるとこの連中はそれまでの自宅謹慎からの開放感か、外出とパーティー三昧。ルクセンブルクは統計上は華やかな雰囲気のある国だが実際のところは「裕福な田舎」であり、夜になると市街地も閑散とするのだけど、この時期は12時を過ぎても普段はそれほど人がいないような場所にまで人が溢れかえり、知り合いのの女性曰く「こんな状況はここに住み始めて初めて見た」と驚いていた。こんな具合なのでこの馬鹿どもが集まるおかげですぐに集団再感染を引き起こし始めた。実際に6月の初めにはいきなり感染者率が急増し、ドイツなどの周辺国から一旦緩んだ入国規制を一方的に再発動された始末である。まったくなんなんだろう・・・

2020年2月中旬から一日の感染者数をまとめた統計。10月半ばから凄まじいことになっている。

もちろん自宅で静かにしている人も十分多くいることを知っていたのでこういう馬鹿者ばかりではないのだけど、この国の左と上はフランスとベルギーであり、この二つのフランス文化圏に属する国は右側の国境にあるドイツと違い、良く言えば開放的、悪く言えば乱痴気騒ぎが大好きな衛生観念が希薄な阿呆共がうようよいる。これらの国からの移住者も多いルクセンブルクはそういった影響もあるのか真面目な部分と羽目を外す部分の両者が混在しているように見える。そんなかんじなので何だかカオスな雰囲気のまま現在に至っている感じだ。

さらに個人的には深刻に感じるのが治安の悪化である。これについては外部からは分からないであろうが、コロナ以前から無理な人口増加や機会主義者の難民や移民が増えたのと関連していそうな治安悪化が見られたが、コロナ流行後はそれがさらに悪化し始めたように見える。いや、絶対に悪化していると断言する。特に驚いたのがルクセンブルク中央駅周辺の雰囲気である。

5月中旬に国境制限が緩くなった際にすぐ隣のドイツの町、トリーアへ気晴らしに遊びと買い物に行ったのだが、行くときはバスに乗ったが帰る時は電車に乗った。ルクセンブルク中央駅についたのは午後8時ぐらいだったが経度の高いルクセンブルクはこの時期は日が長く午後8時でも外はまだ明るい。しかし中央駅の出口を出て驚いた。中央駅には1年近く来ていなかったのだが毎年治安というか雰囲気が悪くなっていたのは知っていた。しかしこの時の雰囲気は異常だった。あからさますぎるぐらい変な連中が辺りをうろついており、またざっと見た感じこのキモイ雰囲気の連中はほとんど白人ではない。黒人ばかり、というわけではないが全体的に浅黒い。ルクセンブルクが国際的であるとは言っても確実に色合いが偏っている。アラブ系の中東人とか、インドやバングラデッシュ的な雰囲気の外見が多いと言うべきか。あまりの異様な雰囲気に目的地への路線とは少し違ってはいたが目に入ったバスに逃げるようにすぐに乗り込んだ。

その日はそんな感じであったが後日偶然見掛けたニュースによるとルクセンブルク議会においてこので中央駅付近の治安問題ついて話し合われるとの事。やはり私が見た嫌な雰囲気は気のせいではなく警察や政府も認知していたようだ。実際小さな小競り合いを目撃したとか、反社会的な雰囲気のグループが地面に座って酒を飲み、グループ内の女性を殴っていたりなど目撃した人もいたりなど、まだ重大犯罪は起きていないが何が起きてもおかしくない雰囲気が漂っている事を複数の知人から聞いた。

ちなみにそのニュースを読んだ数日後に中央駅で麻薬取引人の3人組が捕まったとのニュースが流れた。衝撃だったのはこの連中が拳銃を所持していた事実である。しかし同時に注目されたのがこの3人組が持っていた凶器などを並べた次の画像である。

なんだろうこのナイフの本数。ざっと数えて25本ぐらいなのですると一人当たり7本か。ナイフを多く持っていると何か幸運でもあるのだろうか?それともナイフ投げなどの曲芸でもしていたのであろうか?ちなみにルクセンブルク市内では毎年サーカスが行われるのだが今年はもちろん中止。解雇された団員が職を変えたのだろうか。

コロナが流行し始めた当初、2・3か月程してからからルクセンブルク政府からの注意情報が出た。自宅待機によって町から人気が無くなったので、スリや窃盗、物乞いなどの軽犯罪者たちが活動しにくくなり、より攻撃的になる可能性があるから身の回りには気をつけろとのことだが、実際に5・6月ころから変な雰囲気が町に漂い始めたところを見ると正しかったのかもしれない。

ルクセンブルク市内にはParc Kinnekswissと呼ばれる大きな公園があるが、近年薬物使用者がいたり公園の雰囲気は少しずつ悪くなってきていた。しかしそれでもこれと言って大きな事件はなかったものである。が、6月中旬の真夜中にこの公園で100人が乱闘したとのニュースがあってこれを知った人たちを驚かせた。犯人たちは公園でたむろしていた不特定多数のゴロツキ的なグループなどであろう。警察が察知して現場に到着すると警察車両に瓶などを投げつけながら蜘蛛の子を散らすようにあちこちに走り去っていったらしい。このあまりにも「ルクセンブルク的では無い」事件はルクセンブルクの社会の一面が明らかに何かおかしいことを示す象徴的な出来事であり、従来からいるルクセンブルク人や移住して長く経ち現地人化しつつある私も含めた外国人はただ驚くだけであった。

RTLの見出しを抜粋

コロナの問題だけでなく併発しているこの様な治安の問題はかなり深刻である。こういう事はやはり現地に住んでいないと分からないなとつくづく思う。ルクセンブルクに関しては治安が良いといったイメージを持つ人が多く、一般的には間違いはない。だが軽犯罪などは結構多くなってきており、今回は完全に常軌を逸している。とは言え現実的に考えるとこの最悪の状態自体はそれほど長くは続かないとも思う。ただ、国の運営を経済優先でやって来た報いを受けているのではないかと感じる。スイスやドイツのミュンヘンの様に同じように裕福であっても政治的にはかなり左寄りなのがルクセンブルクである。良い意味でもっと保守的になってほしいと、現在の状況を見て思ったりする今日この頃です。

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