ルクセンブルク内でのウクライナ侵略に対しての反応

ルクセンブルクのあらゆる場所からロシアによるウクライナ侵略に対しての反応が聞こえてくる。もちろん基本的な論調は「ロシア悪し」であり、政府関連の建物がウクライナ国旗色にライトアップされたりなどとにかくウクライナの平和を支持している。ここ数日は誰もがこれについて話してばかり。当然現状を見る限り大騒ぎに値することである。

ちょうど昨日ルクセンブルクの知人家族のところへ遊びに行ったのだが、そこでもこの話で持ちきりであった。その家族はポーランド人男性とリトアニア人女性のカップルで二人の可愛い子供がいるが正確には前夫であるイギリス人男性との子供である。とまぁ、若干複雑な背景を持つ家族であるが私とは親しい友人関係にある家族で、毎回あれやこれやと酒を勧められ家路に着くのは夜中になってしまう。
このお隣の家にはIT会社を経営しているルクセンブルク人が住んでおり、私が彼に対して興味を持っていたため、ここの家族も招待する事になり皆で夜中まであれこれと雑談していた。

ロシアのウクライナ侵攻はウクライナの隣国であるポーランドと、ロシアと独裁国家ベラルーシを隣に睨むリトアニアにとってまさに自分ごとである為、この日の話では彼ら彼女らはかなり熱くなっていた。
特にリトアニアはEU加盟国の中でも最も激しくロシアの危険性を訴えてきた国である。EU各国から選出される欧州議会議員からなる欧州議会で一部のリトアニア議員がかなり前からロシアの危険性について議題に上げていたのだが、にもかかわらず他のEU国、特にドイツを含めた西側ヨーロッパはこれらリトアニア議員に対し、強迫観念にとらわれた精神病者、もしくはオオカミ少年を見るような態度をとっていた。今回のロシアの行動を鑑みると欧州議会の中で誰の頭が正常で誰が馬鹿だったのかについて決着がついた事になる。

普段ロシアに対して中途半端で煮えきれない、綺麗事大好きで金意地の汚い部分が日本人そっくりのドイツ人であるが、今回は流石に見て見ぬ振りはできていないようだ。しばらく前にウクライナ政府がドイツ政府へ、ロシアの侵攻に対して準備するためにドイツの軍事兵器の援助を要請した。それに対してドイツ政府はなんとヘルメット五千個を送るだけという目も当てられない馬鹿げたことを本当にやってのけたのであるが、それも相まって実際にロシアからの侵攻が始めると国内外からのさらなる非難と嘲笑が起こり大した量ではないにしろやっとこさ武器の供給を始めた。ドイツ軍の平和ボケした関係者がアホな発言をして辞任劇が起きたりもしたようである。

第二次世界大戦後に日本を含めた先進国、特に日本とドイツが「平和」や「反戦」という綺麗事を言い訳にロシアや中国との経済関係を強化して結果これら邪悪国家を助長させていた事実はごく一部の知恵遅れじゃない日本人には周知のことである。ドイツがロシアから安価な暖房用ガスを優先的に購入したがっている事について、そしてこれが間違いなくプーチン率いるロシアがEUからの制裁を受けるはずが無いと言う自信の一つとなっている事について、実際にロシアの侵略が始まった今、私の友人夫婦なども含めて「ほら見ろ偽善者どもめ」という感じでドイツなど金欲にまみれた国々を侮蔑している。そして全くその通りである。余談だがもしウクライナがロシアに支配吸収されてしまうとドイツにとってロシアとのの距離がぐんと近くなってしまい地政学的に危険度が一気に高まる。

国際銀行間を取り持つSWIFTという機関からロシアの銀行を追放するという強力な経済制裁に対してドイツは屁理屈を捏ねて頭を縦に振らなかったが、そのことがすぐに「やはり偽善者ドイツ」といった強烈な軽蔑的感情を多くの人たちに与えそのせいもあり一日経つか経たないのうちにドイツは急遽ロシアのSWIFTからの追放を支持する側に回った。
ちなみに我らが日本の岸田君は更に遅く、ドイツの方針転換決定に焦ったのかして、まるで初めからそうすることを決めていたかのような偽善者顔で「今回のロシアによる侵略は国際秩序の根幹を揺るがすもので、先進7カ国(G7)を始めとする国際社会と結束して毅然(きぜん)と行動する必要がある」みたいな事をカッコよくお披露目し、更に「暴挙には高い代償を伴うことを示す」と言ってビシッと決めたらしい。
しかしよく考えると「先進7カ国(G7)を始めとする国際社会と結束」の部分は言う必要が無いのではないか?それではまるで自分の意志が抜けてるような言い方である。他人がやってるのを確認して安心して自分もするという、いつもの臆病者クールジャパンは今日も眩しく輝いており、その強烈さに対して私は目を向けることができない😭

LinkedInというSNSがある。知っている人も多いと思うがこれはビジネスに特化したSNSでFacebookとは趣がだいぶ違い、個人の私生活についてはほとんど投稿されることはない。各人が日々関わる業界に関する最新情報や専門知識の共有、その他には働き方や労働者に関わる社会制度についての議論が投稿されたりする。私は普段ルクセンブルクにいるため当然ルクセンブルクに住居する人達のLinkedInでの繋がりは多い。そして彼ら彼女らの投稿が表示されるのだけど、今現在はロシアのウクライナ侵攻に関する政治的批判に関する投稿が非常に多く見られ、普段のLinkedInらしくない、やや珍しい状況になっている。

このような感じで侵略戦争を起こしたロシアに対して少なくともルクセンブルク内では非難轟々である。ただあくまで個人的にではあるが、ちょっと気になることがある。 
平和を愛する事について何も異議はないが、自分から行動していると言うよりは「周りがやっているから自分も」便乗する人らがちらほら見えるのである。ロシアの行動を非難する人たちが多ければ多いほど良いのは間違いない。しかしこの有事を利用していると言い切るのはやや言い過ぎかもしれないが、急に善人ぶったような感じに見える人たちが増えてきている様に感じることがあるのも正直なところだ。また個人ではなく、政治家や企業に関しては更に偽善的な香りがつきまとう。偽善者や詐欺師というのは抜かりがないもので常に人々の隙を狙って私腹を肥やそうとする。ほんの一例だがLinkedInでは次のような投稿がされていて、この一見英雄的な行動をとった企業に対して賛否両論が巻き起こっている。

あまり大きな声で言えないここだけの話をちょっと最後に。
このポーランド人・リトアニア人夫婦の近所にルクセンブルクのロシア大使館で勤めているロシア人が住んでいる。このロシア人の奥さんが私の友達夫婦に数日前突然、「一緒にロシア国歌を歌いましょう」とか奇想天外な話を持ちかけてきたらしい。これだけを聞くと空気読めなさすぎの奇天烈な国粋主義者に見える。
しかし昨日なんとこのロシア人がウクライナ支援に関するデモに参加していたようで、ウクライナ国旗色に塗装されたラッパを吹きながら自宅へ帰って行くところを私の友達夫婦に目撃されていた。ウクライナ支援の平和デモに参加すると偽装してこの反ロシア的なデモの参加者や活動状況への諜報活動だったのかもしれないが、私の知り合いのロシア人の多くがプーチンに対してかなり辛辣に批判している事を考えると、このロシア大使館で働くロシア人も自分の良心にしたがってこっそりウクライナを支援していたのかも知れない。そうだったらいいな、と思うけど真実は闇の中。

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